日立製作所の最終面接を控えた就活生・転職者に向けて、公式に確認できる選考の考え方と、公開されている選考体験談を整理した記事です。日立は職種ごとに応募する「ジョブ型」の採用を進めており、選考の中身は職種・年度で大きく変わります。そのため、確認できた範囲と、個人の体験談にとどまる範囲を分けて書きます。

新卒では最終面接に「プレゼン選考」が導入された経緯と、27卒の公開体験談に見る面接の形を扱います。中途では公式ページから分かる流れを、最後にグループ会社(日立ソリューションズ、日立システムズ)との違いを短くまとめます。

日立製作所の選考フローと最終面接の位置づけ

日立の公式採用ページでは、新卒・キャリア採用とも基本の流れが示されています。回数まで細かくは書かれていません。

区分 公式に確認できる内容 出典
新卒 エントリー(エントリーシート提出・適性検査)、書類選考、面談、内定。面談は複数回の予定。選考の内容や回数は職種・ポジションで異なり、詳細は応募後に案内 公式 新卒採用
キャリア採用 エントリー、書類選考、面接、内定。面接は複数回の予定。内容や回数は募集職種・ポジションで異なる 公式 キャリア採用

新卒の公式ページ(2027年度向け)には、採用計画850名、理系は希望する事業・職種に応募する「ジョブマッチング」方式、学校推薦は受け付けない、と書かれています。技術系のジョブマッチングは、学生が希望の配属先を選ぶ仕組みです。事務系には、応募時に希望職種を選ぶ「職種別採用コース」があります(日立製作所 2024年度採用計画リリース、2023年3月10日)。

つまり最終面接は、どのコースで応募したかによって見られ方が変わります。まず自分のコースの採用ページを確認してください。

新卒の最終面接:プレゼン選考の導入

日立は2023年3月のリリースで、2024年度入社の新卒採用から、応募書類や面接での「ガクチカ」に関する質問を見直すと発表しました(リリース)。代わりに最終面接で導入したのが「プレゼン選考」です。

リリースによると、テーマは「入社後、どの職種で、日立のリソースを用いてどのように社会課題の解決に取り組みたいか。それはなぜか」で、次の3点を引き出す目的とされています。

  • 将来志向やキャリア観(Will)
  • 強み・行動特性(Can)
  • 希望職種とのマッチング(Must)

プレゼンの持ち時間などは、ニュース記事では5分と紹介されていましたが、公式リリースの本文では確認できませんでした。そのため本記事では持ち時間を断定しません。

最終面接の形式:27卒の公開体験談に見る例

就活会議に掲載されている日立製作所の最終面接の体験談の1ページ目(10件、いずれも27卒)を確認すると、次のようなばらつきがありました。

  • 形式はオンラインが8件、対面が2件
  • 面接官は、人事と技術系の部長・社員の組み合わせが複数あった(例:人事1名と技術部長2名/人事1名と技術系1名/現場社員2名と人事1名)
  • 時間配分の記載がある投稿では、自己紹介、研究内容、学生時代に力を入れたこと、志望動機、入社後にやりたいこと、逆質問などで構成されている
  • 志望動機を10分前後かけて深掘りされた例があった

職種(SE、設計開発、品質保証、技術職、営業・人事・調達など)によって面接官の顔ぶれも聞かれ方も違うため、全員に当てはまる形ではありません。上の10件も個人の投稿の範囲で、全体の傾向を示すものではありません。

最終面接で見られること:公式の「求めるアビリティ」と結びつける

2023年のリリースでは、新卒採用で「専門性」「リベラルアーツ」「ダイバーシティ(多様性)を受け容れるマインド」の3つを「求めるアビリティ」として開示する、と説明されています。公式ページから直近の年度の人物像は確認できなかったため、最新の記載は採用ページで確かめてください。

3つのアビリティと、最終面接で準備しておきたい話の対応は次のとおりです。

アビリティ 準備しておく話
専門性 研究・学業・経験で何を深めたか。希望職種でどう使うか
リベラルアーツ 専門外の領域や社会課題への関心。視野の広さが分かる経験
ダイバーシティを受け容れるマインド 立場や価値観の違う人と進めた経験。意見が割れたときの動き方

さらに、志望動機の材料として経営の方向性も押さえます。日立の成長戦略「Inspire 2027」について、MONOistは、売上高の年平均成長率7〜9%、Adjusted EBITA率13〜15%を目標にしていると報じています(報道ベース。数字は日立のIR資料でも確認してください)。事業の中心に据える「Lumada」については、2026年4月のMONOistが、データとAIによる「Lumada 3.0」とHMAXの定義を取り上げています。

聞かれた質問の例と、答えの組み立て方

27卒の公開体験談(前述の就活会議)で、最終面接の質問や話題として挙がっていたのは次のような内容です。

  • なぜ日立か、なぜその職種(SEなど)を選んだか
  • 志望動機(インターンでの経験を軸にした例)
  • 入社後にやりたいこと
  • 研究内容とその深掘り
  • 逆質問の例:入社までに勉強しておくべきことは何か

日立は職種ごとに応募する採用のため、志望動機は「日立で」と「その職種で」の二段で組み立てる必要があります。

中途の最終面接で違う点

公式のキャリア採用ページに書かれている流れは、エントリー、書類選考、面接(複数回の予定)、内定です。回数は職種・ポジションで異なります。求める人物像はこのページに明記がなく、職種ごとの条件は募集職種一覧にあります。

日立は経験者採用を拡大してきました。2023年のリリースでは、2015年度に150名だった経験者採用を2023年度に600名とし、新卒と経験者の比率を初めて1対1にしたと説明しています。ジョブ型人財マネジメントのもと、即戦力として活躍できる専門性を持つ人財を獲得するためとされています。

ONE CAREERの日立製作所の中途の最終面接体験談には2009年から2026年の投稿が並び、公開部分には、成果が出ないときにモチベーションをどう保つかを聞かれた例(2019年・法人営業)がありました。形式や時間は会員向けの部分にあり、確認できていません。

中途では、募集要項にある職務内容と自分の経験を具体的に対応づけること、過去のプロジェクトでの役割と成果を自分の言葉で説明することが土台になります。これは公式の「ジョブ型」の考え方から導いた準備方針で、面接官の評価基準が公開されているわけではありません。

グループ会社:日立ソリューションズ・日立システムズ

日立ソリューションズと日立システムズは、日立製作所とは別の会社で、採用も会社ごとに行われます。日立製作所の選考情報はそのまま当てはまりません。

  • 日立ソリューションズ:新卒採用サイトに「採用プロセス」のページがあります。トップページには選考フローの記載がなく、詳細は採用プロセスのページで確認する形です。
  • 日立システムズ:公式の選考フローは確認できませんでした。公開されている選考体験談の要約では、WebテストやESのあとに面接2回とする例がありますが、個人の体験に基づく情報です。

どちらも、志望する会社の採用サイトの案内を最優先にしてください。

落ちる人に多いパターン・注意点

合否の理由は公開されておらず、「こういう人が落ちる」と言い切れる根拠はありません。準備の観点で避けたいのは、次の点です。

  • 志望職種と無関係な、日立全体への一般的な志望動機で終わる(ジョブ型の採用では、職種との接点が問われます)
  • 「入社後にやりたいこと」が抽象的で、どの領域で何をするかが出てこない
  • 研究やガクチカの説明が、ESとほぼ同じ内容の繰り返しで、深掘りに答えられない(27卒の体験談には、ESと同内容で答えた例と、研究を15分深掘りされた例がありました)
  • 中途で、経験の羅列にとどまり、募集職種の仕事との接点が示せない

結果連絡の目安

日立の公式ページには、最終面接の結果連絡の時期の記載を確認できませんでした。公開体験談にも日数の記載は一貫していないため、案内メールやマイページの記載に従ってください。

よくある質問

日立製作所の最終面接でプレゼンはありますか。

2024年度入社の新卒採用で、最終面接へのプレゼン選考の導入が公式に発表されています。ただし2027年度向けの公式ページには記載がなく、現在の実施有無は確認できていません。選考の案内で確認してください。

最終面接はオンラインですか。

27卒の公開体験談10件では、オンラインが8件、対面が2件でした。職種や時期で異なるため、案内に従ってください。

中途でも最終面接はありますか。

公式には、面接は複数回の予定で、回数は職種・ポジションで異なるとされています。「最終面接」と呼ばれる段階があるかどうかも案内で確認してください。

同業他社の記事も読んでおくべきですか。

電機・ITの大手を併願する場合は、三菱電機、NECの記事も参考になります。

まとめ

  • 日立はジョブ型の採用で、最終面接は職種・コースによって内容が変わる。公式の流れは、エントリー、書類選考、面談(複数回)、内定
  • 2024年度入社の新卒採用で最終面接にプレゼン選考が導入された。現在の実施有無は選考の案内で確認する
  • 準備の軸は、将来志向(Will)、強み(Can)、希望職種とのマッチング(Must)を一つの流れで話せること
  • 中途は面接が複数回で、回数は募集職種で異なる。経験と募集職種の仕事の接点を具体的に説明する
  • 日立ソリューションズ・日立システムズは別会社。各社の採用サイトを優先する